Case study
特別養護老人ホーム寿幸園
所在地:青森市高田字川瀬186-1
施設種別:ユニット型指定介護老人福祉施設
開設 :昭和51年4月5日
利用定員:ユニット型施設98名 短期入所生活介護10名
この見守りセンターは、利用者のプライバシーに配慮したシルエット画面で生活の安全を見守り、生体センサーにより呼吸・体動の異常も検知します。
居室全体を広角に見守るので、起き上がりなどの危険予兆や転倒などの危険動作を入居者一人ひとりに合せて検知することができます。
コールが鳴るとどのような状況で鳴っているのかわからず、走って駆けつけていました。少しの物音で眠っていた入居者を起こしてしまい、さらに対応が増加する悪循環になり、身体的にも精神的にも負担が大きい状況でした。
負担軽減と業務効率化のため見守りセンターの導入を検討しました。
居室への訪室が必要な方とセンサーでの安否確認をする方を検討し、従来の巡回方法を見直しました。
ケアの方法が変わることへの不安もありましたが、画像確認と併せて生体情報のデータを確認することで、不安解消を図っています。
定時に全入居者を巡回するのではなく、訪室が必要な方へ巡回するよう、ケア方法を見直したところ、夜勤の巡回時間は大幅に短縮し、職員の負担軽減と業務効率化につながりました。
これまで業務時間内に終わらなかったケア記録、書類整理、物品補充などの間接業務を見直し、入居者への直接的な関りが増えています。
巡回時間が短縮し、利用者と直接かかわる時間が増えました。働きやすくなって嬉しいです。
安心して業務ができるようになりました。以前は、急変時の対応がいつも不安でしたが、今は呼吸状態などの確認ができるので安心して夜勤ができます。
この取組を進めたICT推進チームは、当初、操作を覚えることに専念しその先にある目的を共有できず、効果を園内全体に浸透できずにいました。現場の課題を見える化し、チームで共有しながら進めていくことの重要性に改めて気づきました。
単にテクノロジーを導入して業務を効率化するだけでなく、テクノロジーを活用し、職員や利用者にどのようなメリットをもたらせるか、これからさらに検証が必要だと感じています。
より質の高いケアを提供し、職員が誇りをもって働ける職場環境の実現が私たちの目指す生産性向上です。